どの時間帯に取引をしたらよいか

FX取引は基本的に24時間行うことができます。なぜなら、為替取引は世界各国の市場で行われているため、日本の市場で取引が終わっている時間帯でも、他の国の市場で取引が行われているからです。

FXが非常に人気がある理由の一つに、このように24時間いつでも取引ができる点をあげることができます。しかし、取引する時間帯によって為替市場の状況が異なってきます。

たとえば、取引額の多い為替市場が開いている時間帯では流通量が多く値動きが活発になります。また、各国の為替市場が開く時間帯や閉じる時間帯にも値動きが活発になる傾向があります。このため、これらの時間帯では為替差益を狙った取引ができる機会が多いと言えます。

ここでは、各国の取引時間や各国の取引量などをご案内することで、短期や中期の取引で為替差益を狙った投資を考えている人に為替市場の値動きが活発になる傾向にある時間帯をご案内します。

各国の為替市場の取引時間

月曜日の午前6時にニュージーランドのウェリントンの為替市場が開いてから、土曜日の午前7時にアメリカのニューヨークの為替市場が閉まるまで、いつでもFX取引を行うことができます。

主要な為替市場とその取引時間

為替市場は、具体的な取引所が存在するわけではありません。このため、各国の為替市場の名称は、東京市場やニューヨーク市場のように都市名で呼ばれます。為替市場の一日は、ニュージーランドのウェリントン市場からはじまり、その後にアジア、中東、欧州の順番に経由して、最後はニューヨーク市場で幕を下ろします。

以下の表で、世界の主要な為替市場とその取引時間をご案内します。

各国の為替市場	国名	日本時間での取引時間
ウェリントン市場	ニュージーランド	冬時間：月曜日午前6時から金曜日午後2時まで 夏時間：月曜日午前5時から金曜日午後1時まで
シドニー市場	オーストラリア	冬時間：月曜日午前6時から金曜日午後3時まで 夏時間：月曜日午前5時から金曜日午後2時まで
東京市場	日本	月曜日午前9時から金曜日午後5時まで
香港市場	中国	月曜日午前10時から金曜日午後6時まで
シンガポール市場	シンガポール	月曜日午前10時から金曜日午後6時まで
フランクフルト市場	ドイツ	冬時間：月曜日午後5時から土曜日午前1時まで 夏時間：月曜日午後4時から土曜日午前0時まで
ロンドン市場	イギリス	冬時間：月曜日午後6時から土曜日午前2時まで 夏時間：月曜日午後5時から土曜日午前1時まで
ニューヨーク市場	アメリカ	冬時間：月曜日午後11時から土曜日午前7時まで 夏時間：月曜日午後10時から土曜日午前6時まで

各国の夏時間の導入時期

取引時間を確認するにあたって注意すべき点は、夏時間と冬時間を導入している国があるということです。具体的には、アメリカ、ヨーロッパ各国、ロシア、オーストラリア、ニュージーランドの国が冬時間と夏時間を導入しています。

各国によって夏時間の導入時期が異なりますので、以下の表で各国の夏時間の導入時期をご案内します。

国名	夏時間の導入期間
ニュージーランド	10月第1日曜日から3月第3日曜日まで
オーストラリア	10月最終日曜日から3月最終日曜日まで
ヨーロッパ・ロシア	3月最終日曜日から10月最終日曜日まで
アメリカ	4月第1日曜日午前2時から10月最終日曜日午前2時まで

取引時間帯とその取引量

FXは24時間取引をすることができますが、取引する時間帯によって為替市場の状況が異なってきます。たとえば、取引額の多い為替市場が開いている時間帯で取引をしたほうが、流通量が多く値動きが活発になる傾向があるため、為替差益を狙った取引の機会が多いと言えます。

ここでは、各国の為替市場の取引額や、どの時間帯が値動きが活発になるかをご案内します。

各国の為替市場の取引額

各国の為替市場の一日当たりの取引額が国際決済銀行（BIS）によって2010年4月に公表されています。その統計によると、アメリカとイギリスの市場が大きく、世界の2大市場と言えます。

以下の表で、2010年4月時点の主要国の為替市場の1日あたりの取引額をご案内します。

順位	国名	取引額（単位：億ドル）	シェア
1位	イギリス	18,536	36.7％
2位	アメリカ	9,044	17.9％
3位	日本	3,123	6.2％
4位	シンガポール	2,660	5.3％
5位	スイス	2,626	5.2％
6位	香港特別行政区	2,376	4.7％
7位	オーストラリア	1,921	3.8％

取引額から見た活発な為替相場の時間帯

このように、イギリスとアメリカの為替市場の取引額だけで全体の50％を超えています。このため、イギリスとアメリカの為替市場の取引時間が重なっている時間帯が、流通量が非常に多く値動きも活発な傾向があるため、為替の変動による為替差益を狙う機会が多いといえます。

具体的には、日本時間で言うと、午後9時から午前2時までの5時間ほどになります。日本の為替市場が開いている時間帯では値動きが少なかったときでも、午後9時以降からは値動きが活発になる傾向があります。このため、短期や中期で取引をして為替差益を狙うことを考えている人には、この時間帯での取引をおすすめします。

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