株式投資・取引とは

株を保有することは、その株式を発行している株主になるということです。つまり、株式投資をするということは、取引する企業の株主になるということにもなります。ここでは、株式投資・取引とともに、株主の権利と責任をあわせてご案内します。

株式投資・取引について

株式とは

株とは、企業が資金調達をするために投資家から資金を募り、その対価として発行する株券のことです。銀行から資金を借りる場合は、預金者の資金を銀行を通して間接的に借りています。しかし、株式を発行する場合は、株式市場で投資家から直接に資金を集めることができます。 このように株式を発行して資金を調達ことにより、企業はその資金をもとに事業を拡大したりします。

株価が決まる仕組み

株価は、株式市場で投資家によって決まります。同一の株式を売りたい投資家と買いたい投資家の間で、価格の折り合いがついたところで売買が成立します。その価格が株価となります。現時点の株価は、一番最後に折り合いがついた価格と言えます。

株の売買の流れ

日本では株は東京証券取引所(東証)などの株式市場で行われます。もっとも、株を売買したい投資家は株式市場に直接注文を出すのではなく、証券会社を通じて売買の注文を出しています。証券会社は、投資家から受けた注文を、コンピューターを利用して東証に送っています。

株式市場の取引時間

東京証券取引所での売買は、午前と午後とに分けられ、午前の取引は前場、午後の取引を後場と言います。前場は9時から11時30分まで、後場は12時30分から15時までです。注文が出されると、取引時間内であればすぐに東証に送られますが、注文を出す日時を指定して注文を出すこともできます

株主の権利と義務

企業に出資をしてその対価として株券を得ることで、その企業の株主になります。株主となることで、出資比率に応じた権利を持つことができます。一方で、株主としての義務も生じます。ここでは、株主の権利と義務についてご案内します。

出資比率に応じた株主の権利

投資家が株を買うということは、その株を発行した企業に出資を行い資金を提供していることを意味します。出資比率によって、その企業に対する一定の権利が生じます。

以下の表で、出資比率に応じた権利内容の一覧をご案内します。

【出資比率に応じた株主の権利内容の一覧表】

出資比率 権利概要 備考
発行済株式の
2/3以上を保有
株主総会の特別決議が可能 定款の変更、取締役の解任、合併や解散などが可能
発行済株式の
1/2超を保有
株主総会の普通決議が可能 特別決議は単独で通せない
発行済株式の
1/3以上を保有
特別決議を単独で阻止可能 特別決議を単独で阻止することが可能
発行済株式の
1/10以上を保有
会社の解散請求権 会社の解散を裁判所に対して請求可能
発行済株式の
3%以上を保有
株主総会の召集、帳簿の閲覧 会社のほとんど全ての経理関係資を閲覧可能
発行済株式の
1%以上を保有
株主総会で議題提案権の行使可能 取締役の解任などの議案を提案することが可能

株主の義務・責任⇒有限責任

このように株主としての権利がある一方で、株主の責任は有限責任であると会社法で定められています。有限責任とは、株主としての責任に限度があるということです。 つまり、会社が倒産するなどして活動ができなくなっても、出資した資金が返還されなくなるだけで済み、会社の取引先などに対する責任を一切負うことがないということです。

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